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【2024年最新版】Web広告の課金形態 種類と料金相場・費用対効果を高めるポイントとは?

Web広告に興味はあるが種類が多くて何が自社に合っているか分からない。Web広告の相場が分からず始めるのが不安。という方も多いのではないでしょうか。予算の相場が分かれば、自社に合う広告が見つかるかもしれません。
今回は、Web広告のお金に関する疑問をまとめました。Web広告をご検討中の方は是非本記事をご参考ください。
そもそもWeb広告とは?
Web広告とは、インターネットの媒体上に掲載される広告のことを指します。
インターネット広告、オンライン広告、デジタル広告などさまざまな呼び方がありますが、どれも同じ意味です。一方インターネットを介さない広告をオフライン広告と呼びます。
パソコンやタブレット・スマートフォンなど普及により、日本の広告はテレビやラジオ・雑誌・新聞といった従来のマス広告から、Web広告にシフトする企業が近年急激に増えています。
実際に日本の媒体別広告費推移をみると2019年からWeb広告費がTV広告費を抜いています。
ここからは、そんな人気のWeb広告の課金形態、Web広告の種類、出稿費用の相場などを詳しく解説していきます。
Web広告の出稿費用を決める課金形態
Web広告の費用について詳しく紹介していきます。
Web広告の課金形態にはクリックされたら広告費が発生するものや広告から購入されたら広告費が発生するものなどユーザーの行動があって初めて費用が発生するものもあります。
インプレッション保証型
主な広告:純広告
広告掲載サイトの想定される表示回数(インプレッション数)に対して課金される仕組みです。
通常アクセス数の多いサイトへ掲載するため、費用が高額になることが一般的です。
インプレッション保証型は、閲覧者を「サイトに誘導する」だけでなく、「広告そのものを何回も見てもらう」ことで自社の認知度の向上が期待出来るため、ブランディングとして利用することが多くあります。
インプレッション課金型(CPM課金)
主な広告:ディスプレイ広告、リターゲティング広告、SNS広告
インプレッション課金型は表示回数に応じて課金されます。表示回数に応じた金額が課金されますが、通常は1,000回の表示ごとに加算され、CPM(Cost Per Mille)と呼ばれています。 安く多くの人に広告を配信することができるので、認知施策との相性がいいと言われています。
クリック課金型(PPC課金)
主な広告:リスティング広告、ディスプレイ広告、リターゲティング広告、SNS広告
クリック課金型はクリック回数に応じて課金されます。その特徴からPPC課金(Pay Per Click )とも呼ばれています。クリックがなければ課金されないため、無駄な広告費が発生しにくいことがメリットです。
成果報酬型
主な広告:アフィリエイト広告
成果報酬型は成果に応じて報酬を支払う仕組みです。成果の内容は広告配信時に設定した「商品購入」「資料請求」「会員登録」「お問合せ」などの目標(CV:コンバージョン)です。成約に繋がるアクションのみに課金できるため適切に運用できれば高効果的な効果を期待できます。
動画視聴型
主な広告:動画広告
動画視聴型は動画の再生回数に応じて課金されます。再生をカウントする定義は各プラットフォームによって異なりますが、動画を視聴したユーザーにのみ広告費を投資できるため、広告が目に入った場合よりも広告の内容を認識してもらえた可能性が高い傾向にあります。ただし広告用の動画を作成する必要があるため、広告費+制作費がかかります。動画視聴型の代表的なものとしてはTwitter広告やYouTubeの再生前後や再生中に流れるTrueView動画広告、またYahoo!ディスプレイ広告があります。
エンゲージメント課金型
主な広告:ディスプレイ広告、SNS広告
エンゲージメント課金型はユーザーの行動(エンゲージメント)に応じて課金されます。ユーザーの行動とは「いいね」「シェア」「クリック」「フォロー」などのSNSで発生するアクションのことを指します。
掲載期間保証型
主な広告:純広告
掲載期間保証型は広告を掲載している期間に応じて費用を支払う仕組みです。あらかじめ指定した期間に掲載ができますが、クリック数や表示回数に関わらず、固定の金額が発生します。また、広告枠にかかる費用は掲載するサイトやサイト内の枠によって異なります。このような掲載期間保証型課金で配信されている広告のことを「純広告」と呼びます。
配信課金型
主な広告:メール広告
配信課金型は広告の配信件数に応じて課金されます。媒体が持っている顧客リストに自社の広告を配信するため、媒体の持つリストとの親和性が高ければ効果を期待できます。主にLINEやメールマガジンなどで採用されています。
Web広告の媒体の種類と出稿費用の相場
ここからはWeb広告の種類とそれぞれの特徴、出稿費用の相場を紹介していきます。
出稿費用はあくまで1例ですので、参考程度にご覧ください。
リスティング広告
リスティング広告とは、検索キーワードに紐づいて検索結果に表示されるテキストの広告です。
検索キーワードに紐づくため「検索連動型広告」とも呼ばれます。自ら検索を行う関心が高いユーザーに、検索しているタイミングで広告を配信できるため、成果に繋がりやすいのが特徴です。
広告費用はキーワードに対するオークション形式で決まるため、人気のキーワードは高額な広告費用が必要になる場合があります。一方で競争率の低いキーワードを見つけることができれば安い単価で効果的な配信ができます。
課金形態 | クリック型課金型 |
1クリックの費用相場 | 十円~数百円 |
ターゲット層 | 顕在層 |
ディスプレイ広告
検索結果に表示されるリスティング広告に対し、ディスプレイ広告はサイトやアプリを閲覧している状態のユーザーに対して表示される広告です。
画像や動画を使って表示できるため、ビジュアルでユーザーの興味を惹くことができる一方で、画像や動画の制作が必要です。ディスプレイ広告は、先述のリスティング広告と異なり能動的に関連キーワードを検索したわけではないため、基本的には潜在層へのアプローチとなります。
ディスプレイ広告はその配信方法によって種類が分かれます。
ここでは代表的な「純広告」「オーディエンスターゲティング」「リターゲティング広告」について説明します。
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純広告
純広告とは、Webメディアの広告枠を一定期間買い取りそこに広告を掲載する手法です。
細かなターゲティングができないため、多くの人に認知を広めるブランディング施策として利用する場合が多く、テレビや新聞などのマス広告に近い使われ方をします。
課金形態 | 掲載期間保証型、インプレッション課金型 、インプレッション保証型 |
1週間掲載の費用相場 | 数十万円~数千万円 ※媒体の規模により異なります。 |
1,000回表示の費用相場 | 十円~数百円 |
ターゲット層 |
潜在層 |
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オーディエンスターゲティング
オーディエンスターゲティングとは、「枠」指定するのではなくcookie情報を元にした個人情報を特定しない「人」データを利用してアプローチをする手法です。
役職や購入履歴、年収などのデータを活用したり、既存の顧客と似た傾向を持ちビジネスに関しのある可能性が高いと思われるユーザーにリーチを広げることも可能です。
課金形態 | インプレッション課金型 、インプレッション保証型 |
1,000回表示の費用相場 | 十円~数百円 |
ターゲット層 | 潜在層~顕在層 |
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リターゲティング広告
リターゲティング広告とは、一度自社のサイトに訪れたユーザーを追いかけて広告を表示する手法です。
一度サイトに訪れたことがあるため、無接触のユーザーと比較して商材に関心があると言えます。こうした関心度の高いユーザーに再度アプローチできるため費用対効果が高いのがメリットです。
課金形態 | クリック課金型 、インプレッション課金型 |
1クリックの費用相場 | 数十円~数百円 |
1,000回表示の費用相場 | 十円~数百円 |
ターゲット層 | 顕在層 |
動画広告
動画広告とは、広告のクリエイティブに動画を使用した広告ことを指します。テレビCMや屋外サイネージ、タクシーなどの乗り物で流れる広告もありますが、ここではインターネット上の広告について解説します。
動画広告は大きく「インストリーム広告」と「アウトストリーム広告」の2種類に分類されます。
- インストリーム広告
視聴したい動画の前後や合間に表示される動画広告 - アウトストリーム広告
動画本編とは違う枠に表示される動画広告
動画広告は、テキストや静止画よりも目を引きやすく、情報量が多いため商品理解が進みやすいのがメリットです。一方で、動画制作には他の広告と比べて制作費がかかることを念頭に置かなければいけません。
課金形態 | クリック課金型、インプレッション課金型、動画視聴型 |
1クリックの費用相場 | 十円~数千円 |
1,000回表示の費用相場 | 十円~五百円 |
1回の視聴の相場 | 数十円~数百円 |
ターゲット層 | 潜在層~準潜在層 |
SNS広告
SNS広告とは、FacebookやInstagram、TwitterなどのSNSのユーザーデータを使って、SNSに広告を配信する手法です。
年齢層やライフスタイルによって利用されるSNSは異なるため、ターゲットとなるユーザーがどのSNSを利用しているかを見極める必要があります。
媒体名 |
特徴 |
Facebook(フェイスブック) |
30代以上の利用者が多め、精度の高いターゲティング |
Ⅹ(旧ツイッター) |
10~30代の利用者が多め、拡散力が強くバズることもありますが、炎上の可能性も |
Instagram(インスタグラム) |
20~40代の利用者が多め、ビジュアルでの訴求が得意 |
LINE(ライン) |
年代を問わず幅広く利用されている、アクティブ率が高い |
TikTok(ティックトック) |
10~20代の利用者が多め、短い動画での訴求 |
課金形態 | インプレッション課金型、エンゲージメント課金型、配信課金型、クリック課金型 |
1クリックの費用相場 | 二十円~五百円 |
1回の行動の相場 | 数十円~数百円 |
ターゲット層 | 潜在層~明確層 |
記事広告・タイアップ広告
記事広告とは、メディアやブログ内に記事形式で自社の商材をPRしてもらう手法です。
タイアップ広告やPR記事とも呼ばれます。メディアの信頼性や知名度を利用して、PRできるため読者の信頼感を獲得しやすく、不快感を与えにくく内容をしっかり読んでもらえるという特徴があります。デメリットは、記事コンテンツの制作に費用と時間がかかる点が挙げられます。
課金形態 | インプレッション課金型、インプレッション保証型 (+記事制作費用) |
1ヵ月掲載の費用相場 | 百万円~二百万円 |
ターゲット層 | 潜在層~準潜在層 |
メール広告・メルマガ広告
メール広告とは、メールアドレスのリストを持っている媒体と連携し、メールマガジンに広告掲載をする手法です。
メールマガジンの一部に広告を掲載する場合とメールの内容すべてが広告の場合があります。メリットは、メール広告は既存のメルマガの知名度や信頼性を借りられる点と、ターゲティングが正確にできる点です。デメリットは、メールを開封されなければ広告を見てもらうことができないことが挙げられます。
課金形態 | クリック課金型、配信課金型 |
メール1通あたりの費用相場 | 五円~数十円 |
ターゲット層 | 顕在層~明確層 |
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告とは、アフィエイターと呼ばれる第三者のメディア・ブログで自社商材を宣伝してもらい、広告を通じて発生した成果に応じて費用が発生する形式の広告です。
アフィリエイトサービスプロバイダー(ASP)と契約し、そこでWebサイト運営者(アフィリエイタ―)に自社の商品の広告掲載の募集をつのり、アフィリエイターが商品広告を掲載、商品を売ったアフィリエイターには成果報酬として広告費を支払う仕組みです。成果報酬型のため、費用対効果が高いですが、どのような記事で広告されるか広告主側でコントロールができないため炎上のリスクがあります。
課金形態 | 成果報酬型(+ASP手数料) |
成果1件あたりの費用相場 | 百円~数万円 |
ターゲット層 | 顕在層~明確層 |
費用対効果の高い広告出稿をするためには
せっかく広告を出稿するのであれば費用対効果の高い配信をしたいですよね。続いては、広告出稿で失敗しないための注意点をご紹介します。
ターゲット・広告出稿先の選定
Web広告の出稿で最も重要なこと、それは「ターゲット選定」です。「誰に届けるための広告なのか」「ターゲットの関心はどの段階なのか」を明確にしておくことが肝心です。ターゲットを絞り込むためのポイントをご紹介します。
①誰に届けるための広告なのか
どのようなユーザーに対してアプローチをしたいのか、それと合致する層が多い媒体を選びましょう。ターゲットが曖昧だと広告で使用するクリエイティブや、ランディングページのクオリティが下がってしまいます。また媒体によっては年齢や性別、居住地、興味関心など細かいターゲティングが可能な媒体もあるのでターゲットが具体的にイメージできていると良いでしょう。
②ターゲットの関心はどの段階か
自社の商品やサービスをどの層に向けて広告するべきなのかを検討しましょう。
クリエイティブの最適化
クリエイティブとは、広告のために制作されたバナー画像や動画、テキスト文などの広告素材のことです。Web広告で費用対効果を高めるためにはクリエイティブやランディングページでABテストを行い、マイナーチェンジを繰り返して最適化していくことが大切です。
まずはクリエイティブ最適化のポイントをご紹介します。
①仮説を立てる
ABテストでクリエイティブの最適化を行う際、まずは仮説を立てることが重要です。手あたり次第テストをするのではなく、効果が見込めそうなポイントを決め「○○すれば△△になるのではないか」という仮説を立て検証します。仮説を立てずにABテストを行うと良かった原因、悪かった原因の判断がつきません。
②クリエイティブの要素を分解して検証する
クリエイティブを「キャッチコピー」「写真」「構成」などの要素に分けて各要素に対抗する別のパターンのクリエイティブを用意します。それぞれ1つの要素のみ変更し、最適なクリエイティブの検証を繰り返し、クリエイティブの最適化を行います。
ランディングページの最適化
ランディングページとは、Webサイトに訪問したユーザーが最初に見るページのことです。Web広告では広告をクリックした際に表示されるリンク先ページがランディングページにあたります。
ランディングページ最適化のポイントをご紹介します。
①広告とランディングページの訴求を合わせる
広告文やクリエイティブと、ランディングページの内容がかみ合っていないと直帰率が高くなる傾向があります。例えば、クリエイティブに描かれている商品が品切れや、ランディングページに掲載されていないと、ユーザーの興味を惹くことができません。広告とランディングページの一貫性を意識しましょう。
②ランディングページのファーストビューを魅力的にする
ファーストビューとはページを開いて最初に目に入る冒頭部分のことです。ファーストビューに問題があると直帰率や滞在時間に悪影響を及ぼします。商品やサービス名を明記することはもちろん、サービスの世界観に合ったデザインも重要です。
競合サイトのファーストビューを参考にするのも良いでしょう。
③お問合せフォームと導線を最適化する
お問合わせページまで来ているのに離脱しているユーザーが多い場合、フォームに問題がある可能性があります。お問合わせフォームの必須項目の過多や、スマホ入力に対応していないなど使いにくいと離脱されてしまうため、ユーザー目線で使いやすいフォームを実装しましょう。
また、ページには滞在しているがお問合わせページまでたどり着いていないユーザーが多い場合、ページの設計・導線に問題がある可能性があります。ユーザーが欲しい情報を得るためにどのページを見ればいいのか、どう進んでいけばお問合せまでたどりつけるかを明確にすることでコンバージョン率、滞在時間、リピート数などの向上に繋がります。
④ページの読み込み速度を早くする
盲点になりやすいのがページの読み込み速度です。直帰率が高くなる原因としてページの読み込み速度の遅さが考えられます。画像や動画の容量圧縮や、JavaScriptやCSSなど外部ファイルの数を減らすことで改善しましょう。
まとめ
本記事では、Web広告の課金形態と媒体の種類、特徴をご紹介しました。一言でWeb広告と言ってもさまざまな種類があることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
また費用対効果の高い広告を配信するためには目的とターゲットに合った媒体を選ぶことが重要です。本記事でWeb広告の理解が深まれば幸いです。
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