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2024.01.04

【Z世代の心を掴む】SNS採用の基本と成功事例を解説

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こんにちは!「株式会社ネットコムBB」インターン生のYです!

毎日の生活に欠かせないツールである「SNS」。
多くの就活生が日常的にSNSで情報収集をしているため、採用活動においてもSNSを利用する企業が増加しています。

 SNSを利用した採用を検討しているものの、
SNSを採用活動でどのように利用するのか?」
「どのSNSで何を発信すると効果的なのか?」など
悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、各SNSの特徴や事例、成功のポイントや大学生が企業SNSに何を求めているのかなど、現役の大学生である私が解説していきます!

SNS採用(ソーシャルリクルーティング)とは

ソーシャルリクルーティング(Social Recruiting)は、採用プロセスにおいてソーシャルメディアプラットフォームを活用するアプローチです。主要なSNS採用ツールはLinkedInFacebookTwitterInstagramなどが活用されます。これは、企業や組織が求人情報を広報し、候補者を探し、採用プロセスを改善するためにソーシャルメディアを使用する方法を指します。

世界最大級のビジネス向けSNSであるLinkedIn(リンクトイン)は世界中に9億人以上ものユーザーがいるなど、SNSを通じて就職・転職活動をすることが主流になってきているのです。

なぜSNS採用が注目されているのか

株式会社ICT総研が20225月に発表した「2022年度SNS利用動向に関する調査」では、日本におけるSNS利用者は年々増加しており、2024年末には8388万人に達成すると予想されています。毎年右肩上がりになっていることからSNSが急速に社会に浸透し、日常的に利用されていることがわかります。

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(出典)https://ictr.co.jp/report/20220517-2.html/

SNS別にみてみると、LINEが最も利用者が多く、次いでYouTube、X(旧Twitter)が多くなっています。

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※各公式SNSの公表しているユーザー数をグラフ化したものです。(2023年11月現在)

このように、SNSが社会に浸透している中、新型コロナウイルスの影響でより一層オンライン化が進んだ現在では、就活生の活動範囲もオンライン化が進んでいます。

JOB総研が発表した「23年卒SNS就活実態調査」によると就活生の7割以上がSNSを通して就活を行っていることがわかります。

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(出典)https://job-q.me/articles/13462

就活生はSNSを利用することにより、企業や業界に関する情報を収集するだけでなく、自分の就活軸と照らし合わせることで今までよりも効率的な就職活動を行うことが可能になったのです。

SNS採用のメリット

企業がSNS採用を導入するとどのようなメリットがあるのでしょうか?
ここではSNS採用のメリットを解説します。

企業のブランドをダイレクトにアピールできる

求人広告や人材紹介では、広告の枠に制限があるなど自社の魅力を十分に伝えきれない場合があります。

そこで写真や動画、ライブ配信、ストーリーなど様々な方法で発信できるSNSを利用することで、企業文化・価値観・ミッション・ビジョンだけでなく成功事例や社会的貢献活動・社内イベント・休日の過ごし方など社内の雰囲気を共有できるため、企業のポジティブイメージの構築に繋がります。

また、最新のトレンドや話題に合わせて情報を発信できるため新鮮で魅力的なコンテンツを提供でき、若い世代を中心にアピールすることもできます。

就職・転職潜在層へのアプローチができる

SNSの強みは「ユーザー数の多さ」と「情報拡散力」です。SNSは幅広い社会層が日常的に利用しているため、就職・転職のモチベーションがある求職者だけでなく未来の候補者に向けてもアプローチすることができます。

シェア機能による情報拡散や多様なSNSプラットフォームの活用を通じて企業の認知度を高め、候補者とのマッチ度を向上させることにもつながります。

採用コストをコントロールできる

多くのSNSは基本的なアカウント作成やプロフィール設定は無料で行うことができます。そのため初期費用は比較的低コストで行うことができます。

そして、有料プランを利用する際にも予算に合わせてプランを選択でき、従業員のネットワークと口コミを利用することでより多くの候補者に短時間で拡散できます。

おすすめのSNSと活用事例

SNS採用で活用できるSNSの種類と成功事例を5つ紹介します。

Instagram

Instagramは国内アクティブユーザー3,300万人で若い女性(2030代)の利用者が多いSNSです。

文字メインではなく画像や短い動画(リール機能)をメインに投稿できるため、視覚的に自社ブランドをアピールできます。

若いユーザーが中心のため、新卒・第2新卒の採用に向いています。ただし、ビジュアル重視のため目を引くような加工や画像編集が必要です。

〈ポイント〉
・ハッシュタグ機能を活用した検索性の高さが魅力
・社員の雰囲気やオフィスの様子などを投稿することで就活ユーザーが働くイメージを具体化できる

 

≪Instagram採用の活用事例≫

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画像引用:https://www.instagram.com/ca_recruit_info/

Instagram採用の成功事例は株式会社サイバーエージェント。新卒採用のアカウントを運営しています。

投稿内容は事業紹介や内定者紹介・選考紹介などを社員インタビューなどから発信しており、社員の雰囲気がわかる投稿をしています。

企業ホームページなどでは伝わりにくい社内雰囲気を発信し、さらに就活体験記や選考紹介などを載せることで同社に興味が薄い人も投稿を閲覧してもらいやすく、そこから興味を持ってもらいやすいのもポイントです。

TikTok

TikTokは国内アクティブユーザー1,700万人で10代・20代の利用者が中心のSNSです。

そのためSNS採用にも徐々に取り入れられているツールで有り、X(旧Twitter)にも負けない拡散力があります。

15秒から1分程度の短い動画を音楽やエフェクトをつけて投稿できるため、エンタメ性で企業に親しみを持ってもらえることが可能です。

ただし、Instagramのように日常風景やインタビュー等を投稿しても興味は持たれにくく、面白さやインパクトが重視されるツールのため、出演者に負担がかかる側面も持ち、挑戦できる企業は多くありません。

〈ポイント〉
・10代~20代に見てもらいやすい
・クリエイティブなコンテンツで独自のアプローチができ、親しみを感じさせやすい

 

≪TikTok採用の事例≫

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画像引用:https://www.tiktok.com/@keitaro072

TikTok採用の成功事例は、株式会社LINE CAST SUPPORTの社員が運営するアカウントけーさんとたろー(会社員の人たち)です。この会社とは別にMABLOPHというアパレルブランドも二人で立ち上げており、2つの会社の宣伝に成功しています。

動画の内容は勤める会社の中で上司にドッキリを仕掛けるものが多く、若い世代を中心に人気を集めています。

TikTokは大企業だけでなく中小企業も肩を並べて広報できるツールであることがポイントです。

X(旧Twitter)

X(旧Twitter)は国内アクティブユーザー5,895万人(20221月時点)です。X(旧Twitter)の日本人ユーザー数は世界2位であり、幅広い世代から支持されています。

文字メインのSNSであるため、写真や動画編集を必要とする他のSNSと比べてリアルタイムな情報を簡単に発信できます。

そして、つぶやき(投稿)をリツイート(共有)できるため拡散力に長けているのが特徴です。

ただし、文字数制限(140文字)があり、写真や動画もInstagramTikTokほど大きくないため、採用サイトなどのコンテンツへの橋渡しをするための活用が最適です。

〈ポイント〉
・拡散力があり、リアルタイムな情報を簡単に投稿できる
・インターンシップや説明会、最新トピックなどのお知らせ発信に最適である

 

≪X(旧Twitter)採用の事例≫

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画像引用:https://twitter.com/tx_recruit

X(旧Twitter)採用の成功事例は、テレビ東京。新卒採用のアカウントを運営しています。
主にインターンや会社説明会・アナウンスセミナーなどの採用に関するイベント告知を投稿しています。

YouTube

YouTubeは国内アクティブユーザー7,000万人でTwitterと同様に幅広い世代から支持されているSNSです。

同じ動画配信型のTikTokと比べて動画時間が長いため、社風や社内カルチャーなどを豊かに伝えることができます。

そして、近年ではYouTubeのライブ機能を利用した説明会や採用イベントを実施する企業が増えており、視聴者が投稿する匿名の質問にリアルタイルで答えることが出来ることも特徴の一つです。他のオンライン型説明会でよく利用されているZOOMよりも視聴者は手軽に利用できるため参加者も多くなり、よりフラットな説明会を開くことができます。

ただし、TikTokよりも動画時間が長いため、動画編集能力が必要で視聴されやすい反面離脱もされやすいため、動画分析し改善をしていくことが必要です。

〈ポイント〉
・深く企業アプローチをすることが出来る
YouTubeライブ機能は説明会や採用イベントの実施に最適である

 

≪YouTube採用の成功事例≫

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画像引用:https://www.youtube.com/@recruitholdings/videos

 

YouTube採用の成功事例は株式会社リクルートの公式チャンネルです。

新卒採用向けのコンテンツではコンセプトムービーや会社説明動画、オフィスツアー、働き方などを投稿しています。他のSNSでは深くまで伝えきれない内容を発信できるため視聴者も企業理解が深まりミスマッチを防ぐことができるのもポイントです。

LINE

LINEは国内アクティブユーザー9,500万人で日本国内トップシェアを誇るSNSです。10代から60歳以上を含む各年代に偏りなくユーザーが存在します。

LINE採用とは、企業の公式アカウントを作成し、友達追加してくれたユーザーに対しメッセージ配信やチャットでの11の連絡などを活用してアプローチするSNS採用です。

月間200通までのメッセージを無料で配信でき、テキストや画像・動画・URLなど様々なメッセージを送ることができます。

興味・関心を持って友達追加してくれているユーザーが多いため、配信したメッセージの開封率や閲覧率は80%と言われており日常的に使用しているトーク画面上に届くためTwitterよりも効率的に情報発信できるのが特徴です。

〈ポイント〉
・日本トップシェアのSNS
・潜在層へのアピールがしやすい

 

≪LINE採用の成功事例≫

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画像引用:公式LINEアカウント「ニトリ 新卒採用」

LINE採用の成功事例は株式会社ニトリです。ニトリは新卒採用のLINE公式カウントを運営しており、登録者数は6万人を超えています。

友達登録していればトーク画面内にすべての採用情報が網羅しているため便利で気軽に使えるツールになっていることがポイントです。

SNS採用導入ステップ

SNS採用を導入するうえでの5つの手順について紹介します。

1.ゴール設定

SNS採用をするにあたって、自社の抱える課題を明確化して何を目標にSNS採用を行うかというゴール設定が必要です。

・優秀な人材を獲得すること

・会社の知名度を上げること

・採用コストを削減すること

上記のように、抱える課題によって適切なSNS・アプローチ方法・投稿内容など運用フローが大きく異なります。
課題と手段に食い違いが生じると時間とコストが無駄になってしまうためゴール設定は最も大事なステップになります。

2.ペルソナ

ペルソナを作成することは、ターゲットとなる候補者の特性や行動を理解し、それに基づいた戦略を展開することができるため、SNS採用を成功させるために重要です。

企業によってどんな人材を必要としているのかは異なり、また求める人材がどんなSNSを使用し、どんな情報を求めているのかなども異なります。よって、ペルソナ作成をすることはターゲット理解とSNS採用の方針を立てることをスムーズにするのです。

また、ペルソナ作成をすることで社員間での認識相違を防ぐこともできます。

3.SNS選び

SNSによってユーザー属性や投稿形式、拡散力などが異なります。

2で決めたペルソナを元に、どのSNSの特徴が会社とターゲットにマッチするかを考えて選択することが重要になります。

4.目的に合ったコンテンツ企画

目的に合ったコンテンツ企画は、求める人材層に対して魅力的で価値のある情報を提供でき、企業のブランドイメージを強化することができます。ですが、これには注意が必要です。SNSで情報収集するユーザーは企業ホームページや企業サイトなどの一方的な情報ではなく、文章だけでは伝わりきらない社内の雰囲気やリアルな声を求めています。

会社の伝えたい情報だけにフォーカスしすぎると興味を持ってもらいにくいため、ユーザー目線に立って情報発信することも大切です。

5.運用フローの決定

ここではSNS運用担当・更新頻度・運用スケジュール・コンテンツ企画作成・予算設定・データ分析と改善などSNS採用をやっていくうえで、「だれがいつどのように」運用していくのかを決める必要があります。

複数人で協力する場合は、投稿内容にバラつきが出ることや炎上を防ぐためにも最低限のルールやマニュアルを作る必要もあります。

そして、継続的に投稿をすることも必要になります。SNSの投稿は企業認知度が高かったり、バズらない限り急激に結果が出ることは少ないです。視聴回数やいいね数、フォロワー数が伸びなくても、継続発信することでユーザーからの信用が得られたり、認知度が徐々に上がってくるかもしれないため継続発信と改善を怠らないようにしましょう。

大学生が企業SNSに求めていること

株式会社DYM2021年5月に発表した就職活動中の学生を対象に行った就職活動に関するアンケート調査では、大学生が企業SNSに求めるコンテンツとして、「社員の雰囲気」がトップで次に採用活動情報などの最新情報を求めていることが確認できます。

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(出典)https://dym.asia/news/pdf/20210513_MeetsCompany.pdf

企業ホームページからではわからない情報を知る事が出き、日常的に使用するSNSで企業の最新情報を把握できる効率の良さも大学生が企業SNSで情報収集をする理由であると考えられます。

さらに、SNS採用を取り入れることは、時代に合わせて柔軟に対応している企業であり、若者を受け入れてくれるようなプラスなイメージが付きやすくなるため、大学生と企業にメリットのある採用方法であると言えます。

そして、大学生はSNSで企業情報を取り入れる際に「♯(ハッシュタグ)機能検索」を利用しており、
「♯就活」「♯25卒」「♯IT業界」「♯インターン」などの就活生が使用しやすいワードを利用することでリーチさせやすくすることも出来ます。

おすすめの投稿ネタ

会社までの道順

会社がどんな雰囲気の場所に位置しているのかというマップ上では分かりにくい情報や、周辺環境(お店やコンビニなど)を伝えることができます。

オフィスツアー

就活生に取って働くオフィス環境は重要情報です。その会社独自の社内サービスやオフィスの魅力について動画や写真で配信することで就活生はイメージが付きやすくなります。

社員MBTI診断

最近流行している性格診断のMBTI診断を部署ごとや内定者などに行うことで、どんな人が働いているのかを16個の性格の中で知る事が出来るため、働く先輩のイメージも付きやすくなります。

社員インタビュー

社員インタビューをすることで、就活生はより具体的な社員の人物像について知る事ができます。
また、内定者や新卒社員などの就活生にとって身近な社員にインタビューすることで、就活アドバイスなどの情報提供も可能になります。

福利厚生紹介

会社によって福利厚生は異なるため、独自の制度を紹介することで、企業アピールに繋がります。

社員の1日

社員の1日を知る事は就活生にとって働くイメージ作りをしやすくなります。
部署ごとに紹介していくことで、部署ごとの特徴や働き甲斐なども伝えることが可能です。

事業内容

企業ホームページよりも企業SNSの方が若い世代のターゲットにとって情報収取のハードルが低いです。
そのため、SNSで発信することで事業内容を知ってもらう機会を増やすことができ、実際の写真やイラストも一緒に発信することで事業内容について理解を深めやすくなります。

数字で見る○○

社員の有給消化率や産休取得率、残業時間、従業員数、男女比、売上高など数字データで知れる会社情報をイラストやグラフなどを使い分かりやすく発信することで、企業理解がしやすくなります。

まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます!

本記事ではSNS採用の概要やメリット、活用方法などを解説していきました。

SNS採用は需要が高まってきており、就職・転職希望者や未来の候補者にもアプローチでき、優れた拡散力から企業認知や応募数を上げられるメリットがあります。

ですが、決まったやり方はなく企業の抱える課題によって適切なSNS・アプローチ方法・投稿内容など運用フローが大きく異なります。成功するSNS採用を始めるためには、まずは課題を明確にすることが一番重要になります。

本記事がSNS採用を始める手助けになれば幸いです。

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